ANGRA/Temple Of Shadows

新生ANGRA2枚目のアルバム。もう、予想以上の出来栄え。
俺のメタル回路、もう回りっぱなし。

曲の構成がより緻密になり、一曲ごとの展開が複雑になっているにも関わらずだるさや破綻が無い。バンド全体のレベルアップを感じさせられるアルバム。

このバンド初の試みであるアルバム全体を通してのストーリーだけど、これはお話自体が面白い。着想が良い。レベルの低い話を大仰な展開と音でごまかす類の曲どもではない!(英語バリバリだったらもっと楽しめるんだろうな。これ。)

良質の物語とかっこ良くてドラマチックなメタル曲の融合。こう言うタイプの作品は最近珍しくない。しかしこのTemple Of Shadowsの良い点ってのはクラシックやボサノヴァ民族音楽を取り入れながらもゴテゴテしすぎてないところだと思う。
お気に入りは3曲目と7曲目。特に7曲目のギターソロはイカス!俺はメタルギタリストになれなかった人で、コードとかはわからんのですが、今までの曲では見られなかった展開と音使いに惹かれた。9曲目のギターソロもため息ものだなぁ。これは世のギターキッズどもの色んなところを熱くしまくるに違いない!

このアルバム、ちゃんとライブで再現してくれるかな?ぜひ聴いてみたいんですけど。お願いしますよー。

正直、前作はバンド分裂の不安を"無難"に払拭した程度のレベルだった。俺はその前のアルバムFire Worksがパッとしなかったこともあり、既にANGRAに期待を抱いてはいなかった。しかし、このTemple Of Shadowsは良い。ANGRAの1stが大好きだったけど、だんだんと離れてしまったヤツラに「今度のアルバム、良いぞ!」と薦められる作品だと思う。

こうなるとANGRAから分裂したもう一つのバンド、アンドレ・マトスSHARMANが少し気になるところだ。一曲も聴いてないや。

にしても、ベースの音。この「ドゥルドゥガ ベキペキ」って感じの音は前任のルイス・マリウッティと良く似ていると思う。ベーシストの好みなのか?それともこれがANGRAのベースの音なのか?やっぱSHARMANも聴いて確かめてみろってこと?