(SAVATAGE)レビュー「Savatage/FINAL BELL Tribute to Christoper Michael Oliva」

俺が持ってるのはこれの日本版。昔懐かしいZEROコーポレーションから出ていた。今はたぶん廃盤。手に入れるとしたら中古。もしくはLive in Japanとのカップリング。

ライヴ・イン・ジャパン+ゴースト・イン・ザ・ルーイン

ライヴ・イン・ジャパン+ゴースト・イン・ザ・ルーイン

それか、いっそのこと輸入版を買うのも良いかも。

Ghost of the Ruins

Ghost of the Ruins

「このCDってこんなに良かったっけ??」この前実家から持ってきたこのCDを聴いて衝撃を受けている。
SAVATAGEを初めて聴く人にはもちろんおすすめ。特に2、3枚目辺りに蝶オススメ!
個人的には"早弾き"、"クラシカル"と言った言葉に食傷気味で、「ブルージーなプレイに傾倒するのもちょっと・・・」って思っているヘヴィメタルギタリストに聴かせたい。こんなやり方もあるですよ!と。

メロスピ命な人とかには・・・あまりオススメできない。スピード感ある曲は少ないから。このバンド。
でも、少しでも興味がある人で、まだ聴いたことが無いって人は頼むから聴いて欲しい。
何年経っても色あせない魅力が詰まった「ヘヴィメタルのアルバム」としてオススメなのですよ!


これはSAVATAGE前期を支えたギタリスト、故クリス・オリヴァの追悼アルバムで、彼のライブでのベストテイクを集めたアルバム。音源を集めたのは彼の実兄でバンドのボーカリストでもあるジョン・オリヴァとバンドのブレーン ポール・オニール

SAVATAGEはクラシックからの影響が濃いドラマチックな曲に定評があったバンド。その重要な要素となっていたのがアグレッシブでダーティな声質のジョンのボーカルとクリスのギターだと思われる。
そう言うバンドって、結構ライブの出来が心配なもの。だがどうやら彼らにその心配は無用らしい。スタジオアルバムの魅力にメタルのライブに必要なエネルギーがミックスされた良いライブを展開しているようだ。
・・・本当に、一度体験しておきたかった・・・。


クリスのギターの音色はとても個性的。太く、エッジが有りながら伸びやか。その音によるダイナミックなリフ弾きと、ソロ以外でも随所に挿入されるオカズがとても魅力的。
肝心のギターソロだが、幾通りも聴いたわけではないが、正直なところライブでのギターソロはあまり面白くない。それにピロピロ早弾きのみで退屈な曲中ソロも幾つかある。
んが、そんな些細なことは問題ではない!
他のアルバムやこのアルバムを聴くにおいては、多彩なフレージングで曲の魅力を活かすプレイこそが彼の真骨頂だと思われる。


緩急があり、幅広い音使いによる独特のフレーズを連発。特にアグレッシブで早いフレーズの中に鋭く切り込む用に挿入される泣きプレイはため息もの。
曲の魅力と彼の持てる能力を全てをつぎ込んだようなプレイが合わさった時、もう、すんごい戦慄を感じざるをえない。


「WHEN THE CROWDS ARE GONE」のジョンの胸に突き刺さるようなボーカルと、クリスの悲哀溢れる泣きギターを。
「HOUNDS」の短いけど哀愁とかっこ良さ満載の怒涛のようなラストのソロを。
「HALL OF THE MOUNTAIN KING」、「GUTTER BALLET」のドラマチックな展開を。
「POST SCRIPT」のメロディを。
そして、SAVATAGEと言うヘヴィメタルバンドの音を、もっともっと多くの人に聴いて欲しい。